待機電力を減らす

電源OFFのスタンバイ状態でも、各ユニット(CD・チューナー・カセット)に電源が供給されているみたいなので、待機電力を測ってみたらなんと25Wもありました!
ノートPCを常時起動させているくらいの消費電力ですね! これはマズイと思ったので、省エネ対策を施しました。
@まず、MHC-970EXのおおまかな構成を図にしてみました。
AC100Vの電源は、DSPコントロールアンプ内部のトランスによって電圧変換され、各ユニットに常時AC20Vを供給します。各ユニットではそのAC20Vをさらにトランスで電圧変換・分離して回路に供給しています。
ぶっちゃければ相当効率悪いシステムですが、これも音質に配慮した結果なのでしょうか。

Aスタンバイ時(電源切)のそれぞれのユニットの消費電力を測定したところ、どのユニットとも5W消費しているようです。ただしDSPコントロールアンプは別で、コイツだけは10W(理由はあとで説明します)です。それで5W*3+10W=25Wとなります。

Bそこで、コイツらのスタンバイ時に供給されている電流を止めてしまえば、消費電力を抑えることができるのです。しかし、チューナー・ユニットはタイマー機能とリモコン受信回路を兼ねているため、コレだけは常時電流を供給しなければなりません。そこで、結果としてCDプレーヤーカセットデッキのスタンバイを切ることにします。

そのことを考慮すると右のようになります。
電源が入るときだけ2つのユニットに電源供給させる回路を入れます。

では早速実行に移ります・・・
ここからは画像を多様していますので、別に表示させます。
※ここから先の改造は電源部をいじくりますので、必ずコンセントから抜いてから作業してください。もし、動作確認時に異様な発熱や煙が発生した場合は直ちにコンセントから抜き、回路を確認してください。なお、わかっていると思いますが自己責任でおねがいまします。
★この改造で、待機電力を15Wに削減することができます。


@DSPコントロールアンプを改造する。

の、前に・・・

これがDSPコントロールアンプの内部です。中央にバカでかいトランスが見えますね。なんとこのコンポは、AC100Vを常時このトランスに供給しているのです!! とんでもなくオバカさんですね。こんなデカいトランスに常時100V通してたら、そりゃ10Wも食いますよねぇ。
そのトランスのアップです。MADE IN KOREAと書いてあります。どうせ高級機なら日本製にしろっての! まぁコレも儲け率のアップにつながるんでしょうけど・・・(怒)
そんなことで、使っている部品(とくに電解コンデンサなど)は特にオーディオ用のものは使われていませんでした。ソニーはこういうところでケチるから嫌いですね。松下の場合は違いますけどね。

さて、作業に取り掛かります。

まず、写真の抵抗のトランス側の足を基板から取り外します。そして、そこにビニール線をハンダ付けします。
ちなみにこの端子は常時各ユニットにAC20V供給するものです。
リレーは12V用を使います。
@まず、リレーをトランスの右から5番目の端子にハンダ付けします。同時に、同じ端子に20cm程度のビニール線をハンダ付けします。これはチューナーのAUバスに差し込みます(これについてはあとで説明)。
A上の写真で繋いだビニール線をリレー接点の片方にハンダづけ
Bリレー電源端子にビニール線をつけます。
リレーの電源は写真のところから取ります。

ここまでくれば80%は成功です。最後に配線を念入りに確認してください。

チューナー部を改造する。

大変見づらいですが、デジカメがこんだけ寄るとボケボケになってしまうので補正した画像です。
青いコネクタの裏側の写真にあるパターンをカットして、写真にある黒の線を配線します。この線をハンダ付けする際、緑色のパターンをマイナスドライバで削って銅を露出させて、そこにハンダをつけて配線します。
AUバスの一番左の端子は、このチューナーには何も信号を供給していないので、この端子をつかいました。
最後に、DSPコントロールアンプから伸ばしてきた線とAUバスのさっきのピンとを接続します。AUバスはプラグ式になっているので、適当なプラグで抜き差しできるようにするといいでしょう。
これで完成です。最後にもう一度念入りに確認してください。

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