Panasonic CF-L15の修理 ジャンク入手の14.5インチTFT液晶の修理。 |
中古PC店でジャンク扱い、AC電源・VGAケーブル付属\1980で売っていたので思わず買ってしまった物。症状としては画面全体にザワザワ・縞々のノイズが常時現れ、見るに耐えないというものです。
本体に耳を近づけると「ジー」というノイズも聞き取れます。また、画面の色が全体的に黄色いです。バックライト蛍光灯の寿命なんでしょうか・・・?
開腹
まず開けて目にとまったのが、矢印の場所にあった20V33uFのOSコン。陰極の足が明らかに黒く変色していました。とりあえずこれだけ交換してみましたが、若干改善されたもののノイズは未だに健在。 そこでそのまわりにある表面実装コンデンサを日本ケミコンのLXFやELNAのRJJなど(いずれも手持ちのあり合わせの低インピーダンス品)に交換しました。ここにあるのは主にDC-DCコンバータの平滑・バイパスで、そのため特に円で囲ったところにはさらにインピーダンスを下げるためにOSコンをパラで接続しました。 ※ここで注意ですが、ここの回路は高周波平滑をしているため、電解コンデンサは低インピーダンス品を用いてください。 低インピーダンス品の入手ですが、千石電商では東信工業の「低ESR品」というのが入手できます。 このコンデンサ交換作業でかなり改善されましたが、未だに「ジー」というノイズが聞こえ、画面にもうっすらと縞々のノイズが現れています。 |
![]() |
取り替えた表面実装コンデンサ。交換中に基板にハンダゴテを当てると、微妙にあの独特のニオイがしてました。やはりこの種のコンデンサは熱がある環境に非常に弱いようです。(DC-DCコンバータ周辺は通電中はかなり熱くなります) | ![]() |
そこでバックライトインバータ基板の電源バイパスとして日本ケミコンのSXEの50V330uFを追加しておきました。実は「ジー」というノイズの源はこの基板からで、パスコンにはチップコンデンサのみだったため、50V
のSXEでインピーダンスを下げてやろうとしました。本来ならばOSコンが一番適しているのですが、耐圧が合うものがなかったので。 で、どうなったかといえば、若干ノイズが治まったかな?ぐらいでした。 |
![]() |
さらなる探求
インバータ基板をよーく見ていたら、円で囲った、トランスとパターンの間でリークを起こしており、黒色に変色していました。そこでハンダを盛り直して(写真は盛り直した後)、再チェックするもノイズは消えず・・・ |
![]() |
ロジック部に容量の大きいコンデンサがないことに気づき、まず上の矢印に6.3V10uFのOSコンを追加。しかしこれでも画面が微妙にブレたりするので、下の矢印の部分にも追加。ここは液晶に電源を供給するところ(だったはず)。 で、結果としてはこれが効きました。 |
![]() |
画面上にノイズは全く現れていません。また、不思議なことに黄色掛かっていた画面がちょっと白色に近づきました。 なんなんでしょう? 液晶に入るノイズが減ったことによる?? しかし相変わらずインバータから「ジー」という音は聞こえています。仕様なのか石の寿命なのか、はたまたトランス内のリークなのか・・・ 2003/07/24追記: この「ジー」という音ですが、詳しい方からメールいただき、インバータのトランス内での放電(リーク)の可能性が高いそうです。 近いうちにインバータの交換を考えています。 |
![]() |
修理前ならここの「スタート」の文字なんかグニャグニャになってます(笑 ちなみにドッドヌケは1つもありませんでした。 |
![]() |
修理完了